拓平様から頂きました♪ 月牙より『コマ&楓父』です♪
楽しげだけど、黒い父っ!(笑
それに反するように無表情……というか、警戒するコマ!
ポスター調の撮影前には、絶対に何かあったに違いない!
そんな楽しさがモリモリです♪ かっこいー!
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「悪いが、それは聞けません」
楓父の嬉々とした言葉に、コマが低くうなるように声を出した。
断られるとは微塵も思っていなかった楓父の表情が、みるみるうちに変わっていく。
「ほぅ、お前は住まわせてもらっている分際で、この私の提案に逆らう気か」
光の加減などではない楓父が見せる瞳の光り方に、コマは少したじろぎ、それでも厳しい目で見返した。
「楓が……」
瞬間、楓父の鉄拳がコマの脳天を直撃する。
痛みには強いはずの彼は、それでも酷く鈍い痛みに目を細めた。
「……楓様が許可をするなら、いつ出て行っても構わない。と、以前から言っている」
「貴様、楓ちゃんを持ち出せば、何でも許されると思うなよ」
明らかに赤に染まった瞳に、コマはさすがにマズイ事になったと、背中に嫌な汗が滝のように流れ出す。
その時、助け舟を出すように明るい声が、黒幕の後ろからかけられた。
「パパ! 用意は終わった?」
「まだなんだよ。コマが意味もなく渋っていてね」
ひょっこりと顔をのぞかせて、ショートボブを揺らしながら残念そうに表情をくもらせる。
「あれ? コマさん、まだ着替えてないの?」
用意されている茶色のコートは、ハンガーにかかったままだ。
「何故、こんな事をする必要がある?」
「楓ちゃんの提案だからだろう」
楓父は、ぐっと声のトーンを落とす。
「私とて、楓ちゃんとではなく、何故お前なんかとなのだ。と思うが、楓ちゃんが決めた事だ。従え」
「嫌です」
きっぱりと否定したコマに、小道具として用意してあるプリザーブドフラワーの黒薔薇へ、楓父がおもむろに手を伸ばした。
それを見た楓が、コマのシャツを軽く引っ張る。
「コマさん、お願い。コマさんがシツケされてる所、見たくないよ」
「目立つ事はしたくないのだが……分かった」
「ね? パパ、コマさんもこう言ってくれてる事だし! パパも似合ってるんだから、今日は仲良くしようよ」
「……楓ちゃんが、そう言うのなら」
衣装を着込むコマを憎々しげに睨み、決められたポーズをとる。
コマも位置につき、背中合わせになった瞬間、楓父は赤い目が戻らぬまま、彼に楽しげに耳打ちをした。
「帰ったら、その身にしかと分からせてやる」
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拓平さま、本当にありがとうございました!