popo様から頂きました♪ 月牙より『コマ&楓』です♪
か・わ・い・いっ!!!
あ、すみません。壊れました><
でもでも、こんなにも幸せなシーンが、本編にもあれば……
……良かったですね>< すみません
仲良しって、いいなぁっ!!!
******
「コマさん、寝てる?」
夜の闇を、静けさを精一杯動かさないように、聞こえるか聞こえないかの小さな声で、問いかける楓。
酷く疲れているのか珍しく返事はなく、青いクッションを枕に大きな体をソファに横たえている。
いつもの狼ではなく、人型のままだ。
楓は足音を立てないように、そっと近付く。
「コマ、さん?」
ボサボサになったままの灰色の髪を直そうとして、その手を止めた。
触ってしまったら、きっとどんなに疲れていても、彼は起きてしまうかもしれない。
楓は憔悴しきった彼の顔を、息を吹きかけないように気をつけながら間近で覗き込む。
パパに何を頼まれたのだろう。
こんなになるまで仕事をしてきて、それも多分自分に関係があるはずなのに。
コマも何も言わない。楓父も、ネキも。
こんなにも近付いているのに、目を覚ます気配のないコマに、楓は奥歯をかみしめる。
警戒すら出来ないほど、疲れて帰ってくるなんて。
楓はそっと床に膝をつけ、揺らさないようにソファに体を預ける。
大きなクッションの角に頭を乗せて、コマの顔をただ見つめた。
切れ長の目は、しっかりと閉じられている。
微動だにしない綺麗な顔は、傷一つない。
「ごめんね、コマさん」
それでも楓はコマの正確に紡がれる呼吸を聞き、安堵した。
*
静謐な空間を揺るがす事なく、コマは静かに目を開けた。
金色の瞳が、異常を察して細められる。
久し振りに深い眠りについていたせいか、すぐには頭がはっきりとしない。
目の前にある黒い髪の毛は、作られた花の柔らかい匂いがする。
嗅ぎ慣れた優しい匂い。
「……楓?」
あまりの驚きに、金色に光る目を大きく見開かせた。大きく声をあげなかったのは奇跡に近いだろう。
規則正しい呼吸を繰り返している楓は、青いクッションに頭を乗せて眠っている。
コマは慌てて飛び起きようとして、思い留まった。
大きく体を動かせば、彼女は起きてしまうかもしれない。
「ってゆーか、なんでここにいるんだ」
泥のように眠ってしまう前までは、楓は自分の部屋で寝ていたはずだ。
直に見たわけではないが、たしかに気配を確認した。
いくら酷く疲れていたとしても、間違いはない。
床には絨毯が敷いてあり、楓もピンクのコートを着ているようだが、寒い事は疑いようがないのに。
コマは小さく息を吐いた。白い息が生まれては消える。
呆れたわけではない。苛立ちを吐き出したわけでもない。
ここまで近付かれて、気付かなかった自分への戒めだ。
クッションを、ソファを揺らさないように体を静かに起こす。
とても安心した様子で眠り続ける楓を見つめて、コマは微笑んだ。
綿を扱うようにそっと彼女を抱き上げる。
静かな静かな、夜の一時。
******
popoさま、本当にありがとうございました!