黒雛 桜様から頂きました♪ コラボ『コマ&アリスさん』です♪
もひとつコラボイラストを頂きました!
鏡美有雛さまの書かれている小説『薔薇の國のアリス』
から、アリスさんとコマさんをコラボしてくださいました!
……こ、コマさんっ!? どどどうしたっっ!
そんな尋常ではない、でもかっこよくて美しい二人の雰囲気に、
こちらに目を向けたコマさんが気になって。
おまけSSを書いてしまいました><
ただワタクシ、実は薔薇の國のアリスを読んでいなくてですね。。
アリスさんを想像で登場させておりまする。すみません><
ファンの方、本当に申し訳ありません。
イラストの雰囲気重視で書いてしまいました。
許せないかもしれない……と思われた方は、
スクロールせずに、お戻りくださいませ><
……あの、読んでも大丈夫ですか?
大丈夫な方は、どうぞお進みください☆
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「……コマ、さん?」
その小さな声に、銀髪の青年はびくりと肩を震わせた。
聞き覚えのある、というよりかは忘れるはずもないだろう少女の声へと、ぎこちなく瞳を走らせる。
案の定というべきか、その視線の先には大きな目をさらに大きくした、ショートボブの少女が立ち尽くしていた。
「何、してるの? 何をしてるの!」
「これは! その!」
赤いリボンから手を離したが、重そうな音をたてる鎖でその手を引き戻される。
「あなた、コマさんって言うのね」
「ああ。ってゆーか、鎖を外してもらえないか?」
「ダメ。だって、あなたヒトじゃないでしょう?」
こっちの世界に出てきてはダメじゃない。
そう言われたが、意味の分からないコマは怪訝な顔で眉をひそめる。
手首を覆う、小さな拘束具であるというのに、そのせいで獣の姿になるどころか、力すら封印された状態になっている。
リボンを握って、脅せばすぐに解放するだろうと思っていたのだが、彼女は怯まなかったのだ。
何度、舌打ちをしただろう。
そんなかなりの近さで話し合う二人に、楓の口調も低く暗いモノに変わっていく。
「コマさん、こっちに来て。ツケ」
楓は自分の左側、何もない地面を指差し、目を細めた。
あきらかに動揺を見せるコマに、栗色の髪をした少女は不思議そうな顔をして、彼を見上げた。
「あなたは、あの子が大切なのね」
「……それはお前に関係ないだろう」
「素直に言ったらいいのに。喜ぶわよ、絶対」
金色の瞳が目の前の彼女とも、楓とも違う方向に動き、覆いかぶさるようにしていた身体を彼女から離す。
「絶対、か」
独り言のようにつぶやいて。
「絶対よ」
面白がるように返されて。
二人は見つめあい、小さく笑った。
「コマさん!」
怒りに震える楓の声に、栗色の髪をした少女は拘束具を外した。
小さな女の子を、彼が傷つけるとは到底思えなかったから。
しかし、安堵とは思えないコマのため息に、小さく首をかしげた。
解放されたというのに、何故そんなにも気が重そうなのか。
そうたずねようとしたが、彼が楓と呼ばれた少女の隣に並んだ瞬間、その理由がわかる事となった――
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黒雛 桜さま、本当にありがとうございました!