popo様から頂きました♪ 時間シリーズ『三人組』です♪
とても可愛らしいイラストをいただきました!
三人の仲良さげっぷりが、なんだか幸せですv
この三人は、ずっと仲良くいて欲しいなぁ♪
あ、私しだいか><
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「海斗! なに? 今帰りなの?」
「おあ、桜、そうなんだよ。将棋部の部長がさー、今度他校と練習試合するとか急に言ってきて、二回勝つまで帰さない! とか言うからさ」
「……あいかわらず、変わった先輩よねー」
「だろ? だから、葉がどうしても勝てなくてさ。面白いんだぜ! 先輩が……」
ふと、海斗が今の状況に気がつく。
いつもの桜通りで、自分と桜の二人きり。
突然だまりこんでしまった海斗の顔を、いぶかしげにのぞきこんでくる桜。
「先輩が? なに、舌でもかんだの?」
「え、いや。その……ごめん、忘れた」
そんな挙動不審な海斗に、桜があははと笑った。
「さっきの今で? さすが海斗よねー」
「な、なんだよ。だって、葉も真樹もいなくて二人だけなんて、初めてじゃんか」
「え?」
口をとがらせ、前髪をさわりながらそう言えば、桜も二、三まばたきして、現実に気がつく。
いたたまれないほど静かになってしまった細道を、そんな空気にしてしまった後悔に、海斗は小さくゴメンとつぶやいた。
「ばっかねー」
「……うん。ボクもそう思った」
それからも話すことはなかったが、さきほどよりは空気が和んでいた。
そこに、全力疾走してくる一つの影。
気まずい雰囲気など、吹き飛ばすように、二人に突進した。
「きゃっ!?」
「うおっ!!」
二人を近づけるように、腕に力を込める。
「なんだよ、良い雰囲気じゃん? もっとくっつけって!」
「ば、ばか言うなよ、葉!」
「あんたねー!」
「なに? あ、ボク邪魔か!」
葉が舌を出して、二人から離れれば来た時と同様、全力で走り去る。
真っ赤になって取り残された二人。
「まったく。葉って、ガキよねー」
「…………」
「ん? 海斗?」
細道の先を曲がっていった葉。そのだれもいない角を凝視している海斗。
不思議そうに見てくる桜に言葉を返さず、海斗は叫んだ。
「のぞき見るのかよっ!!」
その言葉に、角から舌を出した葉がひょこっとのぞく。
海斗が走り出して、角を曲がれば、姿は見えなくなったが葉の奇声があがり、謝り倒している声が響いた。
目を丸くした桜が、先の状況を思い浮かべる。
あの声からすれば、海斗が葉のわき腹をつついたに違いない。
桜は、ゆっくりと歩き出しながら、あははと笑った。
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popoさま、本当にありがとうございました!