popo様から頂きました♪ 時間シリーズ『三人組』です♪

とても可愛らしいイラストをいただきました!

三人の仲良さげっぷりが、なんだか幸せですv

この三人は、ずっと仲良くいて欲しいなぁ♪

あ、私しだいか><

******

 

 「海斗! なに? 今帰りなの?」
 「おあ、桜、そうなんだよ。将棋部の部長がさー、今度他校と練習試合するとか急に言ってきて、二回勝つまで帰さない! とか言うからさ」
 「……あいかわらず、変わった先輩よねー」
 「だろ? だから、葉がどうしても勝てなくてさ。面白いんだぜ! 先輩が……」

  ふと、海斗が今の状況に気がつく。
  いつもの桜通りで、自分と桜の二人きり。
  突然だまりこんでしまった海斗の顔を、いぶかしげにのぞきこんでくる桜。

 「先輩が? なに、舌でもかんだの?」
 「え、いや。その……ごめん、忘れた」

  そんな挙動不審な海斗に、桜があははと笑った。

 「さっきの今で? さすが海斗よねー」
 「な、なんだよ。だって、葉も真樹もいなくて二人だけなんて、初めてじゃんか」
 「え?」

  口をとがらせ、前髪をさわりながらそう言えば、桜も二、三まばたきして、現実に気がつく。
  いたたまれないほど静かになってしまった細道を、そんな空気にしてしまった後悔に、海斗は小さくゴメンとつぶやいた。

 「ばっかねー」
 「……うん。ボクもそう思った」

  それからも話すことはなかったが、さきほどよりは空気が和んでいた。
  そこに、全力疾走してくる一つの影。
  気まずい雰囲気など、吹き飛ばすように、二人に突進した。

 「きゃっ!?」
 「うおっ!!」

  二人を近づけるように、腕に力を込める。

 「なんだよ、良い雰囲気じゃん? もっとくっつけって!」
 「ば、ばか言うなよ、葉!」
 「あんたねー!」
 「なに? あ、ボク邪魔か!」

  葉が舌を出して、二人から離れれば来た時と同様、全力で走り去る。
  真っ赤になって取り残された二人。

 「まったく。葉って、ガキよねー」
 「…………」
 「ん? 海斗?」

  細道の先を曲がっていった葉。そのだれもいない角を凝視している海斗。
  不思議そうに見てくる桜に言葉を返さず、海斗は叫んだ。

 「のぞき見るのかよっ!!」

  その言葉に、角から舌を出した葉がひょこっとのぞく。
  海斗が走り出して、角を曲がれば、姿は見えなくなったが葉の奇声があがり、謝り倒している声が響いた。
  目を丸くした桜が、先の状況を思い浮かべる。
  あの声からすれば、海斗が葉のわき腹をつついたに違いない。
  桜は、ゆっくりと歩き出しながら、あははと笑った。
 

 

******

 

popoさま、本当にありがとうございました!

 

 

inserted by FC2 system