拓平様から頂きました♪ A☆Mから『アッティ店長&ムギタくん』です♪
爽やかっ!!!
お題小説に登場させております二人。
アッティ店長(奥)と、帽子がトレードマークのムギタくんです♪
青空と風がここちよさそうvvv
元気一杯! 楽しいっ!!
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「店長! ほら、早く準備してください!」
「本当に今日行くのかね? ほら、あんなにも太陽の光が降り注いでいるじゃないか」
いつもの黄色い帽子をしっかりとかぶり、お出かけ用にとっておきのオレンジネクタイをしたムギタくんが、戸締りチェックをしている。
ぐずぐずと緩慢な動きで出かける準備をしているような、していないようなアッティ店長は、びしりと窓の外を指差して抗議した。
だが、返ってきたのは、冷ややかなまなざし。
「絶好のお出かけ日和じゃないですか」
「絶好だって!? 恐ろしい事をサラリと言うね。肌も焼けるし、まぶしくて目もくらむ。今日は中止にしておこう」
「何言ってるんですか! くもり空なら、雨が降りそうだからやめとこうって言うし。雨の日はぼくだって出かけたくないし」
店に備え付けてある長椅子に、横になろうとしているアッティ店長の耳をつかんで引っ張り起こす。
「ほら、出かけますよ!」
「いや、だから。肌が……」
「上着を着れば問題ないです」
薄手の黒いロングコートを手渡され、渋々といった調子で腕を通す。
「陽射しがまぶし……」
「つばの広い……これでいいや。はい、シルクハット」
ニット帽にはまだ季節が早すぎるため、シルクハットを投げてよこす。
ちょこんと頭に乗せたはいいが、やはり動くのが億劫になっているアッティ店長は、唇をとがらせた。
「運動不足で……」
「はい、杖」
「杖って言い方、やめてもらえるかね? せめてステッキと……」
ブーブーと文句を垂れるアッティ店長の手を引っ張り、戸外へ押し出した。
しっかりとカギを閉めて、ムギタくんはポケットにカギをしまいこむ。
「さあ! 米を買いに急ぎましょう!」
嬉々として走り出すムギタくんの後姿を見つめながら、アッティ店長はひとつため息をついて歩き出す。
雑草の塩スープから逃れられる事は、たしかに素晴らしい。
人間のお客様が買い物をしてくれたおかげで、食材を買えるのも素晴らしい。
青く澄んだ空を、シルクハットを少し持ち上げて見上げた。
爽やかな風が、柔らかい草をなで、大きな雲を押し流していく。
まぶしさに目をやられ、もう一度大きく息を吐き出した。
「誰か、欲しい時に欲しい物を持ってきてくれないものかな」
「店長、早く早く! 駆け足ですよ!」
「……帰りたい」
それでもたまに動くと、気持ちの良いものだと何度も言い聞かせながら、長い足でムギタくんの後をゆっくりと歩き出した。
筋肉痛を、覚悟して。
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拓平さま、本当にありがとうございました!